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鑿の会21

-木口木版の俊英7人展-
NOMINOKAI21Wood-Engraving Exhibition
鈴木康生、二階武宏、小川淳子、奥野淑子 高松久子、中原雅子、早川純子
2004.12.03~12.21(作家の来廊予定12月6日、7日) 11:00~19:00 [水・木定休 ]

鈴木康生
69年鳥取県生まれ。92年多摩美術大学絵画科油画専攻卒。01年第2回ふくみつ棟方記念版画大賞展(記念大賞)、文化庁芸術国内研修員 03年文化庁買上優秀美術作品披露展 個展、グループ展多数。
二階武宏
80年愛知県生まれ。04年京都精華大学卒業。第72回版画協会展(山口源新人賞)、個展(石田大成社・京都)
小川淳子
72年東京生まれ。97年多摩美術大学大学院美術研究科・版画卒。95年第6回ミヤコ版画賞展(大雅堂賞)、96年第65回日本版画協会展(山口源新人賞)、97年鹿沼市川上澄生美術館木版画大賞(入選)。個展、グループ展多数。
奥野淑子
78年東京生まれ。01年武蔵野美術大学大学院卒。02年・04年個展(OギャラリーUP’S/銀座)
高松久子
67年埼玉県生まれ。92年多摩美術大学卒。95、97、98、04年個展(九美洞ギャラリー・銀座)。98年以降毎年日本版画協会展。
中原雅子
91年全国大学版画展(買上賞)。92年多摩美術大学卒。99年第16回FUKUIサムホール美術展(オリジン賞)、第10回新風舎出版賞(ビジュアル部門奨励賞)。00年第17回FUKUIサムホール美術展(ミューズ賞)
早川純子
70年東京生まれ。96年プリンツ21版画グランプリ展大賞、アーバナート♯5審査員賞。97年多摩美術大学大学院美術研究科版画専攻修了。個展、グループ展多数。また、単行本、絵本などの挿画多数。

 

 

 

 

 

樋勝朋巳銅版画展
Tomomi hikatsu Copperplate Prints Exhibition
2004.11.12~11.30 11:00~19:00 [水・木定休 ]

樋勝朋巳の作品は日常生活から切り取った一コマを詩情豊かにデフォルメし、パステル風の色調で見る者を楽しませます。しかも絵本の世界から脱し芸術的領域に入り込んでます。彼女が付けるタイトルも詩的で絵と共振しており、私たちを至福の世界に案内してくれます。今後の活躍が期待できる新進気鋭の1人です。

樋勝朋巳さんからのコメント
長くゆっくりと続いていく流れや、繋がってゆくものごとの不思議さを考える。譲ることのできない小さな思い。自由に表現してゆく時間が必要で、版画の力はそんな私をたすけてくれる。

■プロフィール
’93 多摩美術大学美術学部卒。
’98 第4回さっぽろ国際現代版画ビエンナーレ スポンサー賞
    第1回神戸版画ビエンナーレ 神戸新聞賞
’00 クラコウ国際版画トリエンナーレ
    第5回さっぽろ国際現代版画ビエンナーレ スポンサー賞
’03 第4回イール・ド・フランス版画ビエンナーレ
    新世代の女性版画家たち展 ギャラリータマミュージアム

 

 

 

 

 

海老塚耕一展ー銅版画と彫刻ー
Koichi Ebizuka Exhibition
2004.10.08~10.26 11:00~19:00 [水・木定休 ]

1951年横浜生まれ。1979年多摩美術大学大学院修了。1960年代後半から美術界を席巻していた菅木志雄ら「もの派」の影響を受ける。1981年から「連関作用」シリーズを開始。1986年インド・トリエンナーレ、1987年サンパウロ・ビエンナーレ、1990年原美術館のプライマル・スピリットなどに出品。1991年平櫛田中賞受賞。
 木、鉄などの物質間のあるいは人との境界、空間の係わりなど、近年さらに物と水や風などとの関係性など新たな空間の表現を展開。

海老塚耕一さんは常に次を創ろうとしている。いつも進化している。完成した作品は一人歩きし、やがて風化し消える運命にあると思っているから過去の作品にこだわりがない。忙しい中、暇を見つけてペンを持ちデッサンをする。このようなデッサンから抽出された形が木や鉄の造形になったりエッチングで表現されたりするのだ。
 今は、風とか水にこだわっている。常に変化し形のないものを形に仕上げる作業としてさまざまなイメージを連想し連続に描いていく。連続して描かれる中から風と水のイメージが抽出されていくのだろう。今回の鉄の展示物の1つ、風に晒された「風の家」は、暖簾のように鉄棒がたれさがり、錆びるにまかせ自然の摂理に逆らわず堂々と構えている。また、アフリカ産の水に沈むアゾベという硬い木を彫刻した作品群は小粒ながら圧倒的な存在感を示している。鉛の皿を並べた作品も面白い。版画も銅版技法の特性をいかした作品が並ぶ。木の淀みや揺らぎ、風がもたらす気配を見事に捉えている。いずれも違った素材で風と水の空気を伝えていて見ごたえがある。
 海老塚さんはフットワークが軽い。暑さ寒さを感じ、ガスバーナーの火花を浴びながら制作するらしい。海老塚さんは賞に頓着はないが、しかし受賞暦は輝かしい。今も、賞は結果であり目的だとは思ってない人だ。したい仕事に打ち込んだ結果が賞になっただけだと。
 ここ10年、大阪西梅田を中心に再開発ビル群と共生する大きな作品に取り組んでこられた。人情の厚さなのだろうか、関西の空気が好きですきでたまらないそうだ。そういって優しい眼差しで語りかける海老塚さんは気配りの人でもあるのだ。

海老塚耕一彫刻作品が西梅田再開発による複合ビル
「ハービスエント」(11月9日オープン)を飾る!
西梅田再開発が80年代から進められ代1期の「ハービス大阪」が97年に、そして今期10月に「ハービスエント」が完成するこの再開発都市の環境保全のためのオアシスの役割をする環境アートを日本を代表し国際的に活躍する海老塚耕一が植松奎ニ等と共に担当しており「水の都」大阪にふさわしい海老塚作品3点がこの度完成した。
完成を記念し「都市におけるパブリックアートの未来」をテーマにシンポジウムとアート見学が行われます。
会場:ハービスOSAKA 6階会議室
日時:10月31日(日)午後3時~6時
内容:1.アート見学:午後3時~3時40分
   2.基調講演:午後4時~4時40分
     阪神電車建設部長、竹中公務店建設部副部長など
   3.シンポジウム:午後4時50分~6時
     パネリスト:海老塚耕一、植村奎ニ、谷山恭子
     司会進行:加藤義夫(加藤義夫芸術計画室)
問合せ先:加藤義夫芸術計画室
     TEL:090ー7349-9751  FAX:06-6954-3861

 

 

 

 

 

山下清澄展

ー夢の中の女たちー
Kiyozumi Yamashita Exhibition
2004.08.06~08.24 11:00~19:00 [水・木定休 ]

「珠玉の作品群の発表に当って」
山下清澄は若くしてヨーロッパのドイツ圏で版画を学びウィーン派などの幻想的イメージに影響を受けつつ、古代遺跡に女体を配した世紀末的作風によってデビューしました。その作風は三島由紀夫に激賞され、一躍注目されることとなり、その後も寺山修司やフランスの文豪マンディアルグなどと詩画集を出すなど大活躍、仏文学者生田耕作や中村真一郎などに常に注目されてきました。
しかし。10数年前に突如、横浜から東広島の西高屋に転居し、それ以来、作品発表はほとんど行わず制作に集中してきたため、久しく山下清澄の名は聞かなくなりましたが、この度長年の沈黙を破り、作り貯めてきた作品群を展示発表する運びとなりました。
これらの作品群は彼の卓越した銅版画技術の上に、異世紀にタイムスリップしたような幻想的で豊かなイメージを展開しています。光琳などの琳派に通じる珠玉の作品群と言えましょう。色彩銅版画とともにガラス絵を展示します。
また、三島由紀夫の激励文やマンディアルグの直筆なども展示しますので是非ご高覧いただきますようお願いいたします。

 

 

 

 

 

青木野枝展

ー版画、立体小品を中心にー
Noe Aoki Exhibition
2004.06.01~06.22 11:00~19:00 [水・木定休 ]

新作版画13点とともに旧作版画および彫刻と小品を展示いたします。何卒ご高覧ください。

1958年東京生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科(彫刻コース)修了。80年代から鉄を素材にした彫刻を制作、精力的に発表を続ける。95年国立国際美術館(大阪)、00年目黒区美術館(東京)、03年国際芸術センター青森ほか、国内外での個展、グループ展多数。第50回芸術選奨文部大臣新人賞受賞、第33回中原悌二郎賞優秀賞受賞。97年より版画制作をスタート、現在までに8シリーズを発表している。

 

 

 

 

 

金兌赫(キム テヒョク)版画展
Kim Tae-huk Prints Exhibition
2004.06.07~05.25 11:00~19:00 [水・木定休 ]

1965年生まれ。韓国の中央大学校から東京藝術大学大学院に留学して版画研究室に学び、2001年頃まで正六面体をモチーフに木版を制作してきたが、最近は「折り紙の船」をモチーフにするように変わってきています。「六面体はすぐにも崩れそうな不安定感があり、折り紙の船は物理的な限界による危うさを持っている。これらのモチーフは現代社会の構造的矛盾の一端を表すと同時に希望や夢のようなイメージを持ち、その象徴として表現している。」と述べるように伝統的水性木版で和紙や韓国紙の上に揺らぐ線で表現される「不安定と脆弱」は同時に仄かな希望と安らぎも感じられ東洋的な独特の作風となっています。最も期待されている作家の一人です。是非ご覧ください。

プロフィール
1965  韓国生まれ
1990  中央大学校芸術学部卒
現在    東京藝術大学大学院
      美術研究科博士課程在籍

1993  高知国際版画トリエンナーレ佳作賞
1994  外国人留学生美術展ーJAPAN’94最優秀賞
1995  現代日本美術展新潟市美術館賞
1999  飛騨高山現代木版画ビエンナーレ大賞
2002  日本版画協会展新人賞
      空間国際版画ビエンナーレ買上賞(韓国)
2004  光と色展(韓国、ソウル芸術殿堂)

 

 

 

 

 

加納光於版画展

-色彩の魔術師-
Mituso Kano Prints Exhibition
2004.04.09~04.27 11:00~19:00 [水・木定休 ]

研ぎ澄まされた色彩感覚から生み出される数々の版画作品は、太陽のコロナ、オーロラが創り出す色彩のベール、宇宙から飛来する多彩な光線、海底に差し込む光で揺らぐ繁藻や魚群、顕微鏡で見る花粉や昆虫の鱗粉などの極彩色の世界等など、見る者に様々なイメージを無限に与えてくれます。その異次元の世界は圧倒的な迫力で私達に迫ってきます。
今回は30点余り展示します。是非ご覧ください。

1933年東京神田に生まれる。13歳のとき喀血し中学で中退、自宅で療養。18歳で親元を離れ間借り。ランボーなど耽読。1953年銅板画を始める。1959年リュブリアナ国際版画ビエンナーレ(ユーゴ)で近代美術館賞、1961年日本国際美術展で優秀賞、1962年東京国際ビエンナーレで国立近代美術館賞など多数受賞する。以降、北九州市立美術館、セゾン美術館、徳島美術館、愛知県立美術館などで個展。

コレクション
愛知県立美術館、大原美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、東京国立近代美術館、兵庫県立近代美術館、ニューヨーク近代美術館、サンパウロ近代美術館、アルバート美術館など

 

 

 

 

 

小枝繁昭展
Shigeaki Koeda Exhibition
2004.03.12~03.20 11:00~19:00 [水・木定休 ]

写真とペインティングを混在させた独自の技法による新シリーズです。今回は意欲的な新作ばかり20数点を展示します。
是非、ご覧ください。

私たちは、花を愛でるとき、そこに何を見ているのでしょう。色やかたちを愉しむだけではない’何か’がそこにはあります。大切なことは’花が在る’ことではなく、’私が見ている’ことでもないように思います。それぞれが何かを委ねあったとき広がるもの、言葉で表現することの出来ない’何か’を目に見えるかたちで探ってみたい。とてもささやかなことですが、私たちが毎日を豊かに過ごすための手掛かりがそこにあるように思います。

1953年京都生まれ。’92年文化庁芸術家研修員としてロンドン大学派遣。’93年オックスフォード大学客員研修員。’91年和歌山版画ビエンナーレ大賞。’94年秀明文化賞。’98年神奈川国際版画トリエンナーレ東京国立近代美術館賞をはじめ多数受賞。

コレクション
京都府・大阪府立現代美術センター・兵庫県立近代美術館・京都国立近代美術館・滋賀県立近代美術館・北海道立近代美術館。和歌山県立近代美術館・しがぎん経済文化センター・文化庁・秀明文化財団・京都文化博物館・東京国立近代美術館

 

 

 

 

 

サム・フランシス版画展
Sam Francis Exhibition
2004.02.13~03.02 11:00~19:00 [水・木定休 ]

抽象表現主義の作家として20世紀後半を代表する巨匠の一人である。サンフランシスコに生まれ、大学在学中、兵役につくが飛行機事故に遭う。入院中に絵を描き始め、やがて抽象表現に至たる。パリでの勅使河原蒼風や瀧口修造などとの出会いから度々日本に訪れたが、東洋哲学や禅に関心を持つ彼の作風は間や空間を感じさせるものがある。

1923年サンフランシスコ近郊サン・マテオに生まれる。カリフォルニア大学バークレー校で心理学、医学、東洋哲学を学ぶ。'43年陸軍航空隊での飛行機事故で入院、絵を始める。'50年パリに移り住む。’55年「タイム」誌が「今パリで一番旬のアメリカ人作家」と紹介。’59年初のリトグラフ作成。'94年死去。

 

 

 

 

 

今村由男展
Yoshio Imamura Exhibition
2004.01.16~02.03 11:00~19:00 [水・木定休 ]

今村氏は伊那山脈に近い自然と透き通る空気に恵まれた長野県喬木村に生まれた。30歳初めに銅版画家中林忠良の作品に衝撃を受け、教えを受ける。郷土から離れず、土や草花、澄み切った天空、朽ちては再生する大地を切り取り銅板に定着していく。その版画は高く評価され海外での様々な賞を受賞している。今回は新作を数点交え30数点展示する。 

1948年長野県生まれ。30歳当初中林忠良に私淑。'91年渡仏。パリのアトリエ・コントルポワンで銅版画研修。'97年文化庁特別派遣芸術家在外研修員として再度渡仏。この間、2000年のカダケス国際小版画展グランプリ、’98年フィンランド国際ミニプリント展特別賞をはじめ多数受賞。

樋勝朋巳
海老塚耕一
山下清澄
青木野枝
金兌赫
加納光於
小枝繁昭
鑿の会21
今村由男
サム・フランシス
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